★服部ゼミの「ゼミ生採用」(2015年度版)
(1)採用のフロー
全体説明会(学部公式イベント) → ゼミ説明会 → 1次エントリー → 2次エントリー
→ 選考 → 結果発表
(2)選考の概要
−1 既存のゼミ生の分析より、候補者に求める能力要件の設定
(1)◯◯◯◯力
(2)△△性
(3)□□□さ
(4)◯△力
(5)フィーリング(直感的に、その人と一緒に学びたいと思えるかどうか)
−2 選抜の方法
グループディスカッションにより上記5つの項目を評定する。
上記項目について評価者が集計した値をデータ化し、
候補者それぞれについて、5つの評価項目スコアと総合スコアを計算。
その上で、以下3つのステップに従って合格者を決定。
(1)上記の評価項目(フィーリング以外)でそれぞれ1位の者は無条件に採用
(2)上記の評価項目の総合点(平均点)において最上位者の者は無条件に採用
(3)残りは、上記項目の得点を考慮し、メンバーの議論により決定
・・・・・採用を終えてみての感想
(1)能力評価とGPAの相関
面白いことに,能力評価とGPAの間には,全くと言っていいほど相関がない。
そして、各能力の間の相関が極めて高い。これには3つの理由が考えられる。
1つ目は,シンプルに,これらの能力の間には現実に相関があるということだ。
◯◯◯◯力がある人は,△△性の高い人でもある・・・ということ。
2つ目は,「フィーリング」などの特定の部分での評価が,他の能力への評価
に影響してしまった可能性。
心理学では,「ハロ効果」と呼ばれている。この可能性も否定できない。
そして3つ目は,すべての能力を同じ方法で測ったためにこういう結果になった
ということ。これを「common method bias」という。
実際にこれらの能力の間に相関があるのではなく,グループワークでの評価
という同じ方法によって測定したために,指標の間に強い相関が発生したことが
懸念される,ということだ。
可能性として一番考えられるのは,3つめの理由だ。やはり一つの方法で
いろいろな能力を測ろうとすると,同じようなスコアになってしまう。
能力の種類によって,もっといろいろな方法があってもいいし,そもそも他の
様々な測定手法を(エントリーシートを活用するとか,テストのようなことを
やってみるとか)活用するという手もある。
(2)合格者と不合格者のGPA比較
合格者と不合格者の間に,GPAスコアに大きな差異はなかった。
ただ面白いことに,①能力スコアによる合格者と②ディスカッションによる
合格者と③不合格者を比較すると,①GPAスコアが最も低く,②が最も高い。
これはこれで面白い結果だ。
・・・・・ということで、10名の新メンバーを無事迎えることができました。
が、ゼミ採用は、まだまだ進化する!!