私たちチーム高身長(長池、堀川、松永、山田)は「転勤」をテーマに研究を進めました。
転勤と聞くと、どのようなイメージが浮かぶでしょうか?
「家族への負担」「田舎への左遷」「海外転勤」…などなどプラスのイメージからマイナスのイメージまで様々なイメージがあるでしょう。大学生の私たちからすれば、「身近にも関わらず何となくいいイメージがない」というのがリアルな声と言えます。
そして実際、社会的にはリモートワークやテレワークといった一箇所にとらわれない働き方が提案され始めています。「それでもなお、転勤が現在まで存在するのはなぜか。」私たちはその根本の理由を探り、転勤が個人に与えるスキルの面での影響や働き方に関する考え方への影響など、多方面に渡ってアンケート調査を行いました。
その上で個人にとっても企業にとってもより良い転勤とは何なのか、大学生の視点から「本気で」考えてみました。
○アンケート対象
・サンプル数:224人
・年齢層:22〜65歳
・アンケート実施期間:2016年10月28日〜2016年11月6日
・調査方法:グーグルフォームを利用したWeb回答
○アンケート項目
・性別 ・年齢 ・業種 ・企業規模 ・現在の所属部門 ・配偶者の有無
・子供の有無 ・出身地 ・最終学歴の所在地
・転勤回数(地理的な移動回数)
・転勤先(都道府県、海外)
・転勤ごとの年数
・「個人特性」に関する質問群(SD法)
・「個人にもたらしうる効果」
これらに関する質問群(5段階回答)
ここではアンケートから得られたデータ分析の結果得られた効果とそのような結果が出た理由についてまとめていきたいと思います。
①転勤が増えれば増えるほど自分のキャリアを意識しながら行動するようになる
→様々な環境で働くことによって自分のキャリアの行く先を意識するようになるため
②仕事の満足度は転勤だけではなく個人を取り巻く環境などが影響している
→転勤以外にも様々な要素が仕事の満足度に関係しているため
③転勤に対して、転勤を経験したことがない人の心理的ハードルが高くなっていたが、転勤を重ねることで心理的ハードルは下がる
→転勤への心理的ハードルはいわゆる「食わず嫌い」的なものであり、転勤を重ねることで、転勤が個人の中でごくありふれたものになっていくため
④挑戦志向が高い人が転勤を繰り返すことによって、仕事に対する満足度が向上する
→挑戦志向が強く、刺激を求める人にとっては、今までと違う地域で働く「転勤」そのものが個人の要求を満たす要素であるため
⑤挑戦志向が高い人が転勤を繰り返すことによって、知識や情報を体系的に組み合わせ、物事の本質を捉えることができるようになる
→個々のローカルな文化を「主体的」に体験することで体験することで、より高い視座の知見を得ることができるようになるため
⑥組織より個人の意思を尊重する人が転勤を繰り返すことによって、転勤に対する心理的ハードルが大きくなる
→個人の意思を尊重する人は、自分を取り巻く環境が第一なので、「転勤を経験すること」により抵抗が減ることに繋がらない