首都大合同ゼミ-2016

他大学のゼミ生と我々とがいくつかのグループに分かれ、与えられたキーワードの下でテーマを決め、研究と発表を行う「合同ゼミナール」プロジェクト。発表はコンペ形式となっていて、当日の司会進行はもちろん、採点基準も双方のゼミ生が決める形で行われています。

 僕たち服部ゼミの活動においては1期生時代から続いているもので、首都大学・西村ゼミさんと合同で行う本イベントはもはや恒例となっています。過去、1期生と2期生はそれぞれ「採用」「評価」という観点を与えられ、研究発表を行ってきました。

 今回私たち3期生が与えられたキーワードは、

 

 

「新しい働き方」。

 

 

 リンダ・グラットンの著書である「ワークシフト」「未来企業」を導入として与えられたこのキーワードをもとに、私たちは調査・分析を行っていきました。

 

 

 

※合同ゼミは、

①キックオフ・顔合わせ(7/16)

②テーマ決定・調査(~11/18)

③発表当日(11/19)

 

の3フェーズに分かれています。ここでは全体総括として、主に①及び③について振り返りをさせていただく形になりますので、各グループが行った研究だけ知りたい!という方は、ページ下のリンクから各調査をご覧ください。

 

 

 

 

 ①キックオフ:7月16日

 

 西村ゼミの方々との、はじめての顔合わせの場となったこの日。

自己紹介ののち、アイスブレイクを兼ねて2段階に分かれたグループワークが行われました。

 第一段階では、各個人が「ワークシフト」ないし「未来企業」を読み、理解してきたことを話し合い、2冊の内容の(ひいてはリンダ・グラットンの主張や価値観の)整理と深め合いを行いました。グループごとに形式自由でアウトプットをし、一枚の白紙に構造化して収める形で全体に発表しました。 第二段階では、著書で提示あるいは主張されているコンセプトが、現実の日本社会とどうリンクしているかについての議論を交わす場となりました。

 ここまで、ゼミ活動として、ゼミ室を飛び出して外部の学生と活動することのなかった私たち。まとめられた西村ゼミのレジュメや、普段とは異なる思考の枠組みを肌で感じたこの日の経験は、とても新鮮なものだったと思います。

 

 ちなみに、大きなテーマとなる「新しい働き方」が与えられたのもこの時です。後日みんなで『え、こんなにフワッとしたテーマなの…?』『うそやん、採用とか評価みたいに、もっと事象が絞られてるかと思ってた』、、、、とか思ったり、思わなかったり。

 

 

 

 ②テーマ決定・調査・分析

 

 刺激を得たキックオフ、とはいえ次の日学校に戻れば、待っているのは期末試験。それが終われば夏休み。日々のタスクに、娯楽に追われ、あっという間に秋学期。早いものです。。。

 10人のゼミ生が全員とグループ活動をするために、今までのグループとはまた異なったメンバーで本プロジェクトに臨んでいくことになります。各チームの研究テーマや過程、成果物は、冒頭で述べました通り個別にページを割かせていただきましたので、ここでは割愛させていただきます。

 

 

 

 ③発表当日:11月19日

 

 会場は、お互いの学校を飛び出し、浜松町は貿易センタービル内にある「僕ラボ」。前年同様、会場をお借りすることになりました。また、社会人の視点から私たちの発表を評価してくださる採点者として、QVCジャパン様、大江戸温泉物語様、ヤフー様、ビズリーチ様から各1名の計4名にお越しいただきました。

 ゼミ内では中間発表を含め、テーマの共有やフィードバックがなされていましたが、首都大の研究内容を見るのはこの日が初めて。「新しい働き方」というざっくりとしたテーマから、各大学の各チームが独自の切り口を用意しており、各チームのスライドが配布された時点で『あぁ~~~・・・なるほどね・・』という声が各所から聞こえてくるほど。お互いの発表を聞き、質疑応答を交わし、両先生と企業の方からフィードバックをいただいたこの日のたった数時間は、たいへんに有意義で、驚きと感嘆、反省にあふれた貴重な時間でした。

 先生からもお言葉をいただきましたが、各グループの勝負となり、ともすれば他チームを貶める行為になってしまいかねない質疑応答の場であっても、前向きで建設的な指摘・議論が交わされていたことは非常に良かったと感じます。

 

 

 しかし、研究発表の結果はというと…。

本プロジェクトでは、学生採点による学生賞と企業の方の採点による企業賞の2つが設けられているのですが、チーム低身長の発表が学生準優勝をかろうじて戴いたのみ。優勝は両者とも首都大に譲る形となりました。完敗です。

 昨年まで連続で辛酸を嘗め続けていた服部ゼミ、今年こそは…!と意気込んで臨んだ発表で、完敗を喫したショック。とはいえ、発表を聞いていて感じる、首都大学・西村ゼミの圧倒的準備量。はじめて発表を聞く方々に対する伝わりやすさ。

 各グループが、それぞれ色々な思いを抱えていた時間だったと思います。

 

 しかし一方で、テーマ設定における着眼点のつけ方から理論の構築のしかたなど、総じて「ゼミナール」としての特色・傾向が大きく表れていたなあ、とも感じました。これは優劣をつけられる(つけるべき)部分ではなく、お互いの特長ともいえる部分。ここに関しては、負けたから、勝ったから云々ではなく、新しい見地を吸収するいい機会だと、その後の懇親会での雑談や反省、議論のなかでお互いのゼミ生が感じていたのかな、、、、、と。

 

 服部ゼミナール内の活動では多様性があるように思える10人の3期生も、外へ出て、ゼミナール単位で考えてみると、じつは結構似ている部分があって、外の世界にはそれとは全く違った多様性があって。

 これから就活を控え、さらに様々な人々とかかわる私たちにとって、この日は、ことプレゼンの技術や調査技法に限らず、まちがいなく大きな収穫を得られた1日だったと言うことができるでしょう。

 

 

 改めて、この機会を用意し、ずっとサポートをして下さった服部先生や西村先生、お忙しい中わざわざお越しくださった企業の方々、発表会場をお貸しくださった僕ラボ様、そして、お会いしたこともない私たちの研究調査にご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。この場を借りて、一同御礼申し上げます。

 

 

 

文責:長池

以下、各グループによる発表内容及び反省となります。(クリックすると別タブが開きます)