本気の人だけが集まる「マンスリー・リーディングセッション」へのお誘い

 

横浜国立大学大学院服部研究室が開催する「マンスリー・リーディングセッション」へのお誘いです。

研究者を目指す(かもしれない)大学院生、研究者にはならないけれど「研究というもの」について

考えてみたい大学院生たちと一緒に、「研究というもの」について書かれた著書や論文を読んで、

真面目に議論をする集まりです。

 

社会科学系であれば、経営学、経済学、心理学、社会学、教育学・・・・などなど、分野は問いません。

もちろんどのスクールに所属している人でも、参加可能です。

若手の大学の先生、MBAの学生さん、大学院進学を考えている学部生(ただしお客さん扱いはしません)の参加も、大歓迎です。

 

2016年5月から2017年1月まで、1カ月に一本ずつ、読んでいきます(8、9月はお休み)。

場所は未定ですが、横浜国立大学保土ヶ谷キャンパス、もしくはみなとみらいキャンパスを予定しています。

取り上げる文献のラインナップは以下の通りです。

全てに参加してもらえると嬉しいですが、興味があるモジュールにだけ参加する、というもありです。

 

興味がある方は、4月11日までに服部(y-hattoriあっとまーくynu.ac.jp)まで連絡をください。

 

 

#1科学の進歩について 5月__日 18時くらい〜

課題文献:

トーマス・クーン『科学革命の構造』みすず書房 ※要購入

→科学の発展の構造を理解する。研究とはどのようなプロセスで進み、どのようなプロセスで停滞するのか。そのなかで、自分はどのような役割を果たしうるか。こうした点について考えるきっかけを提供してくれる。

 

#2社会をみる「視点」のバリエーションについて① 6月__日 18時くらい〜

課題文献:

Bryman, A. (2001) “Social research strategies,” in Bryman A. (ed.) Social Research Methods, Oxford University Press.※購入不要(印刷して配ります)

→社会科学研究のためのさまざまな視点を概観する便利な一本。実証主義と解釈主義、客観主義と構築主義、定量的方法と定性的方法、そして帰納と演繹。研究者としてどの立場をとるにせよ、自分がとらない立場について理解することは絶対的に必要になる。

 

#3社会をみる「視点」のバリエーションについて② 7月__日 18時くらい〜

課題文献:

坂下昭宣(2002)『組織シンボリズム論』白桃書房 ※要購入

→経営学、組織論のすべての研究は、なんらかの「方法論」的前提の上に立っている。方法論的前提は、研究者が物事をどのように見ているかということに関わる極めて重要な問題であるが、残念なことに、そのことに自覚している研究者は決して多くないように思われる。この本は、この部分への自覚をうながし、見つ

め直すきっかけを提供してくれる。

 

#4代表的な調査方法について:サーベイリサーチ 10月__日 18時くらい〜

課題文献:

ジェラルド・ヘイグ『理論構築の方法』 ※絶版なので印刷して配ります

→定量的手法の一つであるサーベイリサーチについて、それがどのような歩法であるのか、どのような考え方に立脚しているのかということを丁寧に解説してくれる。いわゆる実証主義に立つ研究者の必読文献。

 

 

#5代表的な調査方法について:ケーススタディ 11月__日 18時くらい〜

課題文献:

ロバート・イン『新装版 ケース・スタディの方法(第2版)』千倉書房 ※要購入

参考図書:

井上達彦『ブラックスワンの経営学:通説をくつがえした世界最優秀ケーススタディ』日経BP社

→経営学の優良な調査手法であるケーススタディについて、わかりやすく解説した1冊。サーベイリサーチに代表される定量的方法との違いを理解することで、ケーススタディがもつ独自の優位性について考えるのに役立つ。

 

 

#6研究倫理について  12月__日 18時くらい〜

課題文献:

ウィリアム・ブロード & ニコラス・ウェイド『背信の科学者たち』 ※要購入

→研究の「倫理」について考えさせられる一冊。なぜ論文の捏造、データの改ざんは起こるのか。どう考えても非合理な行為は、なぜ繰り返されるのか。研究者になる前に、そしてなった後であっても、何度も繰り返されるべき問いであり、それを議論した一冊である。

 

 

#7学問を職業とすることについて  1月__日 18時くらい〜 

課題文献:

マックス・ウェーバー『職業としての学問』岩波書店 ※要購入

 

 →職業として学問をするとはどういうことであって、どういうことでないのか。知の巨人による学問論の古典に対して、現代の研究者としてどう反論するか。批判的な視点から読んでいただきたい。

 

 

・・・・服部研究室一同、皆さんの参加をお待ちしております。

 

(博士課程)

松下陽一郎

(修士課程2年)

劉旭旭、アラファト・ヌルタイ、ウカ、久保大輔、田村祐介、童可欽

(修士課程1年)

岡本和之、米田紘夢、沈思巍、徐云迪